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スマホ・iPhone2年返却プランのレンタルのデメリットとは?徹底仮説

スマホ・iPhone2年返却プランのレンタルのデメリットとは?徹底仮説

「今なら最新のiPhoneが、2年後の返却で実質1円ですよ!」

佐藤さん

店員さんはメリットばかり言うけど、2年後に傷があったらどうなるの?結局、他社に乗り換えられなくなる「縛り」なんじゃないか……?

ショップの店頭でそう言われ、魅力的に感じつつも「何か裏があるのでは?」とモヤモヤしていませんか?営業職として日々数字を追う佐藤さんのような慎重な方なら、その直感は正しいと言わざるを得ません。

結論から言えば、この「2年返却プラン」は、仕組みを理解せずに契約すると、2年後に数万円単位の「想定外の出費」を強いられるリスクを孕んでいます。元店長の私から見れば、これは購入ではなく「条件付きのレンタル」です。

この記事では、あなたが2年後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、返却プログラムの罠と、損得を分ける具体的な境界線を徹底解説します。

この記事を書いた人:滝沢 誠
滝沢 誠
モバイル契約コンサルタント(元携帯ショップ店長)
通信業界の裏表を知り尽くした契約のプロ

元店長の立場から、ユーザーが「本当に得をする」ための情報を発信。店舗では語られない「実質1円」の裏側や、残価設定ローンの落とし穴を鋭く解説します。

目次

「返却すればお得」は本当か?見落としがちな3つの金銭的デメリット

「実質1円」という言葉の響きは甘いですが、その実態は「残価設定型割賦販売」という複雑なローン契約です。所有権が自分にない状態での利用には、主に3つの大きなリスクが隠されています。

1. 1mmの傷が22,000円に化ける「故障時利用料」の恐怖

最も大きな落とし穴は、返却時の査定基準です。キャリアが定める「良品」の基準から外れると、最大22,000円(不課税)の故障時利用料をその場で請求されます。

「画面が割れていなければ大丈夫」と思っていませんか?実は、筐体のわずかな凹みや、カメラレンズの微細な傷、液晶の焼き付きでもアウトです。営業職で外回りが多く、スマホを落とすリスクがある方にとって、この22,000円は常に背中合わせの負債と言えます。

2. 「返却しない」選択をした瞬間に跳ね上がる総支払額

2年経って「このまま使い続けたい」と思った場合、残りの残価を再度分割して支払うことになります。しかし、この時の総支払額は、最初から一括購入したり、中古で購入したりする場合に比べて割高に設定されているケースがほとんどです。つまり、「返却」という選択肢を奪われた瞬間に、市場価値以上の金額を払い続けることになります。

3. 心理的な「キャリア縛り」による機会損失

制度上は返却時に他社へMNP(乗り換え)することも可能ですが、店頭では「機種変更とセットで返却」を強く勧められます。手続きの煩雑さから、結局同じキャリアで高い通信料を払い続けることになりがちです。これは、通信費の節約という観点では大きなデメリットです。

「2年返却プラン vs 一括購入」の比較図
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: スマホを「道具」として使い倒すタイプなら、返却プランは避けるべきです。

なぜなら、2年間ケースやフィルムで過保護に守り続け、返却時の査定に怯えるストレスは、数百円の月額料金の差を上回る精神的コストになるからです。特に営業職の方は、不意の落下リスクをゼロにはできません。このプランは「2年ごとに必ず無傷で返せる自信がある人」専用のギャンブルだと心得てください。

【損得の境界線】iPhoneは「返却」すると大損する可能性がある

ここで、佐藤さんが最も気になる「結局、中古で売るのとどっちが得か?」という疑問に答えを出しましょう。実は、iPhoneとAndroidでは、このプランの価値が全く異なります。

iPhoneは「中古買取相場」が強すぎる

iPhoneはリセールバリュー(再販価値)が非常に高いのが特徴です。キャリアが設定している「2年後の残価」よりも、イオシスなどの買取専門店での「中古買取価格」の方が高くなる逆転現象が頻繁に起こります。

[iPhone 15(128GB)を想定した2年後の損得シミュレーション]

比較項目キャリア返却プラン一括購入+中古売却
2年間の実質負担約33,000円約45,000円
2年後の端末価値0円(返却)約65,000円(売却益)
故障時のリスク22,000円の支払い買取価格の減額のみ
最終的な手残り0円約20,000円のプラス

※数値は市場予測に基づくイメージです。iPhoneの場合、キャリアに返却するよりも、自分で売却した方が「手元に残るお金」が多くなるケースが多々あります。つまり、返却プランを選ぶことで、本来得られたはずの売却益を捨てている可能性があるのです。

逆にAndroidは「返却」が有利なケースも

一方で、Android端末(特にハイエンド機)は値崩れが激しいため、キャリアが保証してくれる残価の方が中古相場より高くなる傾向があります。Androidユーザーであれば、返却プランは「値下がりリスクに対する保険」として機能します。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: iPhoneを買うなら「一括(または通常の分割)+中古売却」が最強の防衛策です。

なぜなら、iPhoneの資産価値はキャリアの想定以上に維持されるからです。わざわざ「返却」という縛りを受け入れ、故障時のペナルティに怯える必要はありません。自分の資産として所有し、好きなタイミングで高く売る。これが賢いビジネスマンの選択です。

よくある質問(FAQ)

返却時に画面が割れていたら、絶対に22,000円払わないといけませんか?

はい、原則として必要です。ただし、キャリアの「端末補償サービス」に加入していれば、この負担金が2,200円程度に減額される場合があります。補償の月額料金を含めてトータルで得かどうかを計算する必要があります。

返却プランを契約した後でも、他社に乗り換え(MNP)できますか?

可能です。端末の分割払い(または返却義務)と、回線契約は別物です。ただし、返却の手続き自体は元のキャリアで行う必要があるため、少し手間がかかる点は覚悟しておきましょう。

「実質1円」の裏にあるのは、あなたの将来の選択肢を制限し、故障リスクを背負わせる巧妙な仕組みです。佐藤さん、次にショップへ行く際は、店員の言葉を鵜呑みにせず、「2年後の自分は無傷で返せるか?」「iPhoneの売却益を捨てていないか?」を自問自答してみてください。

参考文献・出典
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