佐藤さん病院でレボリューションを勧められたけど、ネットで調べたら『副作用でハゲる』とか『よだれが止まらなくなった』という口コミを見て怖くなってしまって……。うちの子に本当に使っても大丈夫なのかな?
せっかく愛猫のためにと病院へ行ったのに、そんな情報を見てしまうと不安になりますよね。特に初めての害虫予防ならなおさらです。
「レボリューションでハゲる」という噂、実はこれ、薬の成分そのものよりも、塗った後のアルコール乾燥や、猫ちゃんが気にして掻いてしまうことが原因のケースがほとんどなんです。大切なのは、猫ちゃんの手が届かない「魔法のスポット」に正しく落としてあげること。
この記事では、動物看護師の視点から、副作用のリスクを物理的に排除する「高位置滴下メソッド」と、あなたの猫ちゃんに最適な種類の選び方を分かりやすく解説します。この記事を読み終える頃には、自信を持って愛猫の健康を守れるようになっているはずですよ。


臨床経験10年 / 初心者飼い主向けアドバイザー
初めて猫ちゃんを家族に迎えた飼い主さんの不安に寄り添い、臨床現場での経験に基づいた「失敗しないケア」を伝えています。薬の知識だけでなく、猫ちゃんが嫌がらない工夫を大切にしています。
なぜ「レボリューション」で不安になるのか?副作用(脱毛・よだれ)の正体
ネット掲示板などで目にする「レボリューションを塗ったら毛が抜けた」「泡を吹いてよだれを出した」というトラブル。これらは確かに起こり得る反応ですが、その正体を知れば過度に恐れる必要はありません。
まず、「一過性の脱毛」について。レボリューションは速乾性を高めるためにアルコール成分を含んでいます。皮膚がデリケートな子の場合、このアルコールによる刺激や、薬液が乾く際の違和感でその場所を激しく掻いてしまい、結果として毛が抜けてしまうことがあるのです。これは成分による毒性ではなく、物理的な刺激への反応です。
次に「よだれ」ですが、これは猫ちゃんが薬液を「舐めてしまった」時に起こる典型的な反応です。レボリューションは非常に苦いため、口に入ると驚いて大量のよだれ(流涎)を出します。これも一時的なものがほとんどですが、飼い主さんにとってはショッキングな光景ですよね。
【結論】: 副作用の多くは「塗る場所」を工夫するだけで防げます。
なぜなら、脱毛もよだれも「猫がその場所に違和感を感じて触れる、または舐める」ことから始まるからです。猫の舌や足が絶対に届かないポイントに滴下すれば、これらのリスクは劇的に下げられます。怖がって予防を止めてしまう方が、フィラリア症などの命に関わるリスクを高めてしまうので注意しましょう。
【診断】通常版 vs プラス、あなたの猫に最適なのはどっち?
レボリューションには、従来からの「通常版」と、新しい「レボリューションプラス」の2種類があります。どちらを選べばいいか迷っている方のために、違いを整理しました。
大きな違いは、「マダニ」への効果があるかどうかです。通常版の主成分「セラメクチン」に、マダニに効く「サロラネル」を加えたのがプラスです。
レボリューション通常版とプラスの比較表
| 項目 | レボリューション(通常版) | レボリューションプラス |
|---|---|---|
| 主な成分 | セラメクチン | セラメクチン + サロラネル |
| ノミ・フィラリア | ◎ 予防可能 | ◎ 予防可能 |
| ミミヒゼンダニ | ◎ 駆除可能 | ◎ 駆除可能 |
| マダニ | × 効果なし | ◎ 駆除可能 |
| 対象年齢 | 6週齢〜 | 8週齢〜 |
「室内飼いだからマダニは関係ない」と思われがちですが、実は飼い主さんの服に付着して侵入したり、ベランダに遊びに来る野鳥が運んできたりするリスクがあります。特に人間にも感染するSFTS(重症熱性血小板減少症候群)を媒介するマダニ対策は、近年重要視されています。
失敗しない!副作用リスクを排除する「高位置滴下メソッド」
副作用を防ぐ最大の鍵は、滴下する「位置」にあります。多くの失敗例は、肩甲骨の間(首の付け根)に塗っていますが、実はそこ、猫ちゃんが首をひねれば舌が届いてしまう場所なんです。
私が推奨するのは、さらに高い位置、「後頭部のすぐ下」に塗る方法です。ここなら物理的に口も足も届きません。
高位置滴下の3ステップ
- 「魔法のスポット」を探す:後頭部の出っ張った骨のすぐ下、首の皮が一番伸びる高い位置を確認します。
- 地肌を完全に露出させる:毛の上から塗っても効果が半減し、ベタつきの原因になります。指でしっかり毛を分け、ピンク色の地肌が見えるまで広げます。
- 一気に押し切る:薬液の容器を地肌に垂直に当て、一箇所に全量を絞り出します。この時、容器を離すまで手を緩めないのが、薬液の逆流を防ぐコツです。
多頭飼いの場合は、乾くまでの約2時間は他の猫ちゃんが舐めないよう、ケージに入れるか別々の部屋で過ごさせるのが最も安全な対策です。
いかがでしたか?「副作用が怖い」という気持ちは、愛猫を大切に思っている証拠です。でも、正しい知識と「高位置滴下」という技術があれば、そのリスクは飼い主さんの手でコントロールできます。
まずは今回のチャートを参考に、次回の診察で獣医師に「うちの子の生活スタイルなら、どちらが合っていますか?」と相談してみてください。納得して選んだお薬で、大切な猫ちゃんとの安心な毎日を守っていきましょう。
参考文献・出典
レボリューション/プラス製品情報 – ゾエティス・ジャパン
動物用医薬品等データベース – 農林水産省
家庭動物の寄生虫予防ガイドライン – 日本獣医師会








